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ロックダウン世代
[ロックダウンセダイ]

「ロックダウン世代」とは、2020年に新型コロナウイルス感染症が世界的に流行し、教育や就職の機会を失ったことで、その後の労働市場において不利益を受ける可能性がある世代のこと。国際労働機関(ILO)が2020年5月に公表した、新型コロナウイルス感染症が世界の雇用に与える影響をまとめた報告書のなかで使用されました。

ロックダウン世代のケーススタディ

流行期の影響が将来にわたる可能性も
ロックダウン世代を生まないために

団塊世代、就職氷河期世代、ミレニアル世代、Z世代――世代を表す呼称には、その時々の世相に応じた言葉が選ばれてきました。新型コロナウイルス感染症の流行によって、多くの都市や地域でロックダウンやそれに近い政策がとられました。大学などの教育機関は休校となり、経営状態の悪化した企業が採用を取りやめるなどの動きがあったことで、新たに「ロックダウン世代」が生まれようとしています。

ILOの報告によると、新型コロナウイルス感染症の影響によって、世界の若い世代の6人に1人が休業や解雇などで働けなくなる状況に陥っており、雇用が続いている人でも労働時間が23%減っているとのこと。特に、若い女性の雇用状況の悪化が顕著です。カナダでは2020年2~4月の若年男性層の失業率が14.3ポイント上昇しましたが、若年女性層の失業率は20.4ポイントも上昇。アメリカでも同様の傾向だといいます。

学業においても、学生の約半数が学習の進捗が遅れる可能性が高く、10%はまったく学習ができないことが予測されています。学習の遅れや就職への不安が影響してか、調査対象となった若者の半数以上は、新型コロナウイルス感染症によるパンデミックが始まって以来、抑うつの影響を受けやすくなっているといいます。

バブル経済崩壊後に社会人となった「職氷河期世代」には、いまだに非正規雇用で働く人が多いように、新型コロナウイルス感染症の流行期に学生や就活生として過ごした世代は、その後何十年にもわたって影響を受ける可能性があります。アフターコロナの経済の立て直しを担うのも若い世代。ILOは報告書のなかで、特に若い世代への効果的な対策が急務であるとしています。

・参考
ILO Monitor: COVID-19 and the world of work. Fourth edition Updated estimates and analysis

企画・編集:『日本の人事部』編集部

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