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「内定者フォロー」施策の種類と内容

企業では、どのようにして内定者フォローを行っているのだろうか。「2011年卒マイコミ新卒内定状況調査」では、以下のような調査結果が出ている。(図1)

■図1:今年度実施している内定者フォロー
図1:今年度実施している内定者フォロー

出所:「2011年卒マイコミ新卒内定状況調査」

各種イベント

イメージフォト「親睦会」「先輩との面談」「OB・OG訪問」「人事との面談」「社内・工場見学」などは、いずれも内定者と直接顔を合わせてコミュニケーションをとるもので、情報量の多さとその効果から、ベストの方法であることは間違いない。

しかし、時間や予算の関係もあり、内定期間中にそう頻繁に行うことはできない。人事にとっては翌年度の採用が佳境に入るタイミングと重なり、各部署には通常業務がある。学生側も最終学年ということで、卒論の準備・執筆などに忙しくなる時期だ。また、内定者の人数が多く、全国あるいは海外にまで点在している場合などは、交通費や宿泊費の負担も相当なものとなる。そのため、もっとも効果的な時期と回数、内容を十分に検討して実施する必要がある。

「アルバイト」「インターン」などは、直接職場の雰囲気に触れることができるという面で良い方法だが、配属部署の協力体制を十分に確認した上で実施しないと、逆効果になってしまうこともある。現場が忙しくてほったらかしにしてしまったり、逆にアルバイトの人手が足りないという理由で酷使したりすることは、絶対に避けなくてはならない。

内定者向けSNS、WEB掲示板

日常的な連絡、情報提供、さらには交流の手段として広く活用されているのが、内定者向けのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)やWEB掲示板などだ。

内定者が知りたがっている社内の日常風景や実際の仕事の様子は、社内報などでも伝えることができるが、インターネットを活用すれば、ほぼタイムラグはない。また、予算も印刷・郵送費などに比べると、格段に圧縮することができる。社内で行われたイベントの様子を人事ブログに写真入りで書き込んだり、内定者からの質問に回答したりといったことも、手軽に行なうことができる。

その他にも、SNSなどネット活用のメリットは多い。

1)日常的に利用できる

内定者を集めたイベントは頻繁に行えないが、SNSなどのITツールを使えば、毎日でも内定者との接触が可能である。また、現在の学生はプライベートでmixiやFacebookなどのSNSを利用した経験も多く、操作にも慣れている。学生が日頃から親しんでいるツールを使うことで、不要なストレスをかけることもなく、内定者フォローが可能となる。

2)連絡業務の大幅軽減

内定者に連絡する機会はしばしばあるが、一人ひとりに電話やメールで連絡するのは相当な業務量になる。しかし、ITシステムを使えば、全員に向けて一斉に情報を配信できるほか、内定者がその連絡を見たかどうかまで、簡単に確認できる。しばらく連絡を見ていない内定者に対して、「連絡を見てください」という注意喚起のメールを自動送信する機能や、以前は郵送していた書類やパンフレットなどを、PDF形式の添付ファイルで一斉送信できる機能などもあり、非常に便利である。

3)SNSで同期の一体感を醸成

SNSに慣れている現在の学生は、ブログやメールなどを通じて、交流を深めることが得意だ。彼らのこの特性をうまく活かせば、親睦会などを頻繁に行わなくても、同期の連帯感を作り上げることも可能だ。実際の懇親会では、自己紹介だけで多くの時間をとられることが珍しくはないが、SNSを導入すれば、事前にお互いの情報を知っている間柄となり、懇親会もより盛り上がって実りのあるものとなる。

4)内定者研修との連動

eラーニングをはじめ、各種研修との連動が手軽にできるシステムは多い。課題の提出管理や督促なども人事が情報を一元化して管理できるので、その業務を軽減することができる。

内定者研修(教育)

イメージフォト内定者は学生であるため、学業が最優先であることはいうまでもない。また、強制的な研修などを課すと、場合によっては賃金の支払義務が発生することもある。そのため、内定者研修では、あくまでも内定者の自発的な学習を企業が支援するというスタンスで行われるケースがほとんどだ。

しかし、学生が企業を評価する基準の中で「人材開発に投資する」「社員教育に熱心である」といった項目は、近年、さらに重要なものとなっている。終身雇用制が崩壊したことで、「どこに行っても通用するスキルを身につけたい」という希望する学生が増えているため、内定段階から教育に力を入れている企業は、それだけ学生からの評価も高くなる。

教育内容としては、「社会人としての心構え」など、学生からビジネスパーソンになるために必要な常識を養うもの、ビジネスマナーなど社会人の基礎的スキルを得るもの、英語や簿記などの専門知識を得るもの、業務に必要な資格の取得を目指すものなどが一般的だ。また、集合学習では企業ごとのカラーを打ち出して、企業理解を深めたり、入社に向けてのモチベーションをアップさせたりする目的で行われるケースが多い。

1)eラーニング

場所や時間を選ばず、自分のペースで進められるeラーニングは、内定者研修に最適の学習システムといえる。PCだけでなく携帯電話などにも対応した教材も増えており、ネット端末を使いこなす学生にとっては、手軽な研修といえるだろう。既成の教育コースの他に、各企業が自社内で作成したオリジナルのコースを受講させることが可能なものもある。

2)通信教育

教材を内定者に手渡すか郵送して、研修を行うもの。印刷物という形式が多く、持ち歩くことができ、少し時間ができた時にも学習することが可能。過去の実績が豊富で、導入の敷居が低いのも特徴だ。また、課題をあえて手書きさせることで、自分の言葉で考えるトレーニングにしている教材なども人気が高い。

3)集合学習

内定者を集めての講演会や、入社案内や商品・広告企画などを作らせてプレゼンテーションさせるグループワークなどがある。同期が一緒に研修を受けることで、入社へのモチベーションを高めるのに効果的だが、やはり、時間と予算の関係で頻繁に実施することは難しい。最高の効果が出るように、eラーニングや通信教育と組み合わせて、ピンポイントで実施する企業が多い。

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企画・編集:『日本の人事部』編集部

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